その場でアゴの位置、噛み合わせを正しくする体験などを通して、
患者さんに内容を充分に理解・納得頂いた上で治療を開始します。
アゴの位置を正しくすることの大切さ
姿勢とあごのずれ、噛み合わせとは密接な関係があります。
原因がわからない、なかなか治らない、そんなつらい全身の不調や痛み・不快感、そして顎関節症は、アゴのずれ、噛み合わせの不良から起きる場合があります。
実は、人体の一番上にあって姿勢・身体の重心バランスに大きく影響を与えている頭と、下アゴとの関係こそが、全身の健康に重大な役割を担っています。
下アゴがずれていると、全身にさまざまなゆがみ、痛み、不調が引き起こされやすくなります。それらの、歪み、不調、不快感、そして顎関節症などの原因が、アゴのずれであった場合、アゴを正しい位置に戻さない限り、本当に原因が取り除かれないのです。
辛い身体をほぐしてもらいに行っても、またすぐに戻ってしまう原因の一つとなっています。
下のアゴの位置を、正しく整えたときの症状の変化の例
下あごは頭の重りであって、全身バランスのスイッチの役目をしています。その人にとって、正しいあごの位置に修正した時、瞬時に様々な改善反応が身体に起こります。
改善反応の例
- 首、肩、腰のつらいコリが瞬時に柔らかく変化する。
- 重心のバランスが良くなり、ふらついていたからだがしっかりしてくる。
- 両腕の筋力が均等化し、力強くなる。
- 身体が軽く感じ、痛みが和らぐ。
- 前屈などの柔軟性が増す。
- まぶたなど、目の周囲のピクピクが減る。
- 視界が明るく感じる。
- 上がりにくかった、腕、肩が、動きやすくなる。など。
アゴずれ、噛み合わせは姿勢と密接に関係する
人間が2本足でまっすぐに立ち、効率よく活動していくには、下あごをはじめ、様々なバランスの調和、機能の協力が不可欠です。下あごは頭や全身のバランスを調整するためのとても重要な器官なのです。
人間は頭が重力に対して地面と垂直な位置にある状態で立っているからこそ、より脳が発達し効率的に手足を使って活動することができるのです。
ところが、現代人は、便利な生活様式の中で、せっかく直立に立ち上がった姿勢から、前のめりの姿勢を取っていることが多くなっています。これは姿勢の退化と言えるのではないでしょうか?
急増するパソコン、スマホうつむき姿勢
パソコン作業に集中している時、スマホの画面を操作し続けている時、身体は画面に向かって前のめり、うつむき姿勢になっています。更に、マウス、スマホ画面の操作により、腕や肩が身体の前方の無理がかかった位置に固定されています。
前のめり、うつむきのままでいることは、約5kgのボーリングの球くらいの重さの頭のバランスが崩れている状態であり、首、肩にすごい負担がかかります。特にうつむいた首にかかる負担は、正常な状態に比べ2~3倍といわれています!
最終的に、約500gの下あごは、前にずれて固定され、全身のバランスの乱れ、不調への悪循環をおこします。
アゴずれの危険性
頭の重さは約5kgで、ボーリングの玉くらいの重さがあります。下のあごは約500gで、500mlのペットボトル1本分の重さです。
下あごは細い首の骨の上に乗っている重い頭のバランスをとる働きをしています。
下あごがずれると、簡単に頭のバランスが乱れ、首、肩、腰に、痛み、凝り、しびれなどの悪影響が及ぶのです。顎関節症の原因にもなります。
頚椎のずれ、首、肩のこりが、危険な血流不足を引き起こす
椎骨動脈は、首の骨のトンネルを通ってポンプのように脳に血液を運ぶ役割を果たしています。頭の重心バランスが崩れて、ストレートネックなどの状態になり、首の骨の自然なカーブが乱れ、頸椎にずれが生じると、椎骨動脈に圧迫、引っ張り、ねじれなどの異常な力が加わり、脳への血流が阻害されます。
一方、内・外頚動脈は首の骨の外側を通っていて、筋肉のこりにより、血流不全を起こしやすいのです。結果的に脳が酸素不足となりうつ的な症状の原因になり、また、脳の血流が悪くなることにより、脳梗塞や、脳出血の危険度を高めてしまいます。さらに、学力や脳の活性に、首こり、肩こりは、多大な影響を及ぼします。
→【あごずれ矯正・修正マウスピースの効果を光トポグラフィーによる脳の血流改善変化測定での実証データ】
全身に伝わる歪み
私たちは常に重力の影響を受けています。下のアゴがずれると頭→首→肩→胸→腰→足へ歪みの悪影響が伝わっていきます。
その結果、重力に対して骨格全体の構造が崩れてしまいます。そうすると、筋肉の収縮パターン、神経の伝達パターン、血流、リンパの流れが乱れ、内臓の位置もずれ、機能が低下し、それらの様々なストレスにより、メンタル面にも悪影響を及ぼします。
健康面はもとより、スポーツにおいても、より効率的に動くためには、鉛直方向に働く重力と平衡を保てるような体の構造が重要なのです。
バランスのとれた姿勢、および動きというのは、無駄なエネルギーを使わない、きわめて安定した状態なのです。
アゴに直結している大事な脳神経
脳神経のうち、一番太い三叉神経の一本は、下のあごに通じています。つまり下のあごは食べる、話すの機能のほかに、頭のバランスをとるという人間の生活にとって重要な役目を果たしています。また、うつむき姿勢などでストレートネックなどになると、脳、脊髄神経が引っ張られることになり、様々なストレスがかかり、しびれ、痛みの原因となります。そして、そのことにより、めまいやメンタル面でのストレスも増大し、うつ的な症状も起こると言われています。
さらに、首を通過し、体温、呼吸、消化、代謝など生命維持のための重要なコントロールをする交感神経や副交感神経などの自律神経の相互バランスを乱してしまうことになるのです。
噛み合わせとスポーツ能力向上の関係
身体は頭から足まで、筋膜でつながっている
身体の筋肉、筋膜は頭から足までつながりを持って全体として構造体を作り、機能、調和しています。このことを専門的にアナトミートレイン(筋、筋膜連鎖)といいます。これは、身体のある部分の不調が、全身にも影響を及ぼすという基本的理論なのです。
全体としては、テンセグリティー構造という生体マトリックスを形成し、様々なエネルギー情報の伝達をしているとされています。
スポーツやトレーニングにおいては、この全身の構造が、重力と平衡を保ち、柔軟でバランスが良い状態を作り出します。それにより、衝撃をより早く吸収でき、けがの防止につながります。また、動作がダイナミックに、スムースになり、運動能力のアップにつながるのです。
アゴずれ治療と美容効果
正しいアゴの動きで、小顔効果
顔の筋肉である、表情筋、咀嚼筋のシンメトリーなバランスをとっているのが、実は下のあごなのです。口の両サイドにある口角結節(モディオラス)は表情筋の中心軸を形成し、この部分を効果的にトレーニングすることがとても重要です。
あごが正しく機能し、動くことで、筋肉によるポンプ作用が起こり、血液やリンパも良く循環して、小顔やデトックス効果につながります。審美面で優れた効果を発揮します。
診療の流れ
治療相談・体験
まずは治療を受けるかどうか決める前に、治療相談を受けていただきます。
お困りの状況や質問などをお伺いし、アゴずれ・噛み合わせ治療の内容をご説明します。
現在の状況を簡単に診断します。その場で、アゴを正しくする体験を受けて、お持ちの症状や、身体の変化を体感していただきます。
治療を受けられるかどうかは、その日に決めなくて良いので、じっくりお考えください。